台中市役所(たいちゅうしやくしょ)は台湾台中市西区にある辰野式のバロック建築様式による建築物。1911年に台中地区で最初の鉄筋コンクリート建築として落成、「台中庁公共埤圳聯合会事務所」として使われ、1920年9月1日の廃庁置州に伴い台中州台中市 (州轄市)となってからは市役所となり、翌年に増築工事も竣工した。現存している建物はこのときのものを引き継いでいる。以降は初代台中市尹(現在の台中市長に相当)の金子恵教の弁公室(執務室)として使われた。1945年の国民政府統治後は市は台湾省の省轄市となり、市政府は元台中州庁庁舎に移ったために様々な用途で使われ、文化財として登録後に修復作業が進められた。日本統治時代に由来するため文化資産上の名義も「市役所」のままである。(中国語では「市政府」)市役所裏には公設質舖倉庫(公益質屋)として建造された、同じく辰野式の2階建ての建物3棟があり、総督府鉄道部台北鉄道工務課の技師だった中村與松がデザインした当時の台中市章があしらわれている。戦後は台中市選挙委員会、市政府主計処、市政府環境保護局環境検査大隊(繁体字中国語: 環境稽查大隊)などが使用していた。現在は修復が完了し、2016年からは両方の建物の間にガラス張りのエントランスが設けられ、古典玫瑰園(ローズハウス)が運営するカフェ(CAFE1911)とアートスペースに、公設質舗も「昭和沙龍(昭和サロン)」という飲食店として再利用されている。
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