月のピラミッド(つきのピラミッド)はテオティワカンに現存するうち、太陽のピラミッドに次いで2番目に大きな構造物である。メキシコのテオティワカン遺跡の北の端に建っており、その真北にみえるセロ・ゴード山を模倣するかのように建設されている。ナワトル語ではテナン (Tenan) と呼ばれており、これは "母、もしくは石" という意味である。月のピラミッドは太陽のピラミッドと似た構造で建造されており、同様の構造は紀元200年以前から存在していた。建設は周囲の建造物群と合わせて100年ごろから始まり450年ごろまで続いた。正面の斜面には、死者の大通りから繋がるタルー・タブレロ構造で4段の階段状の祭壇があり、ピラミッドの頂上の舞台にまで繋がっている。かつてこの壇上には、ピラミッドの麓で彫刻が見つかった月と水と豊穣の女神で、自らと地球も造ったテオティワカンの大女神を讃えるための、式典を行う壇があったと考えられている。ピラミッド正面には月の広場がある。広場の中央には内側が五点形 (Quincunx)、もしくは「テオティワカンの十字架」と呼ばれる独自の構造をした祭壇がある。