ブレムガルテン・サーキット(Bremgarten Circuit)は、スイスの首都ベルンの郊外にあったサーキットである。1933年から1954年までのヨーロッパ・ドライバーズ選手権・スイスグランプリ(1947年から1954年まではフォーミュラ1)と、ロードレース世界選手権のスイスグランプリが開催された。1931年、ベルン北部のブレンガルテンヴァルト(ブレンガルテンの森)にオートバイレースのサーキットとして建設された。サーキットには完全なストレートコースがなく、高速コーナーが連続するレイアウトであった。1934年に最初の自動車レースが開催されたが、このレースでイギリスのレーサー・ヒュー・ハミルトンが命を落とした。1948年にはイタリアのレーサー・アキーレ・ヴァルツィが亡くなった。ブレムガルテンは森の中にあるため、コースの日当たりが劣悪であることと、特に降雨時の路面の変化により、当初から危険なサーキットであるという評判があった。コースレコードは169.59km/hであるが、これは戦前のドライバーだったベルント・ローゼマイヤー(アウトウニオン)が1936年に750kgのフォーミュラ・マシンで記録したものであり、戦後5回開催された世界選手権グランプリでは破ることができなかった。1955年のル・マン24時間レースにおける事故により、スイス国内でのヒルクライムとラリー以外のモータースポーツが法律で禁止されたため、それ以降レースには使用されていない。1982年のスイスグランプリは、フランスのディジョン・プレノワ・サーキットで行われた。2007年6月6日、モータースポーツの禁止を解除する法案が賛成97名、反対77名により国民議会(下院)を通過した。しかし、この法案は全州議会(上院)を通過できず、2回否決された後に2009年に撤回された。
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